【子どもの溶連菌】症状・検査・抗菌薬の飲ませ方

子どもの病気

溶連菌感染症といえば、激しいのどの痛みを思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし実際には、発熱や発疹、嘔吐など、さまざまな症状が現れることがあります。
また、溶連菌にかかったときに一番重要なポイントは抗菌薬を飲みきることです。

そこで今回は、我が家の3人の子ども(8歳・6歳・3歳)が実際に感染したときの実体験を交えながら、家庭でできるホームケアのポイントや注意点を分かりやすく解説します。

はるより
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【はじめに】溶連菌感染症ようれんきんかんせんしょうってどんな病気?

基本情報

溶連菌感染症は「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎えーぐんようけつせい れんさきゅうきん いんとうえん」や「猩紅熱しょうこうねつ」ともいわれます。また、のどに炎症が起こることが多いため「溶連菌咽頭炎ようれんきんいんとうえん」ともいわれます。まれに大人にも感染することもあります。

  • 主な症状:発熱、強い喉の痛み、発疹(舌や体)、吐き気・嘔吐・腹痛・下痢などを伴うこともある。
    一般的な風邪とは異なり、咳や鼻水が出にくいのが特徴です。
  • 潜伏期間:2〜5日
  • 感染経路:飛沫感染(くしゃみや咳)、接触感染(手を介した感染)
  • 好発年齢:4〜10歳(3歳未満の小さなお子さんには比較的まれ)
  • 検査方法:のどの粘膜をぬぐう迅速検査
  • 治療:抗菌薬(菌をやっつける薬)+対症療法(症状に対して行う治療、例えば解熱鎮痛剤など)

我が家の3人にみられた症状

長男が溶連菌感染症にかかった約1ヶ月半後、今度は次男と三男が相次いで発症しました。次男が症した2日後に三男も症状が現れたため、我が家では兄弟間で感染した可能性もあると感じています。ただし、実際の感染経路は分かりません。
3人に現れた症状を比べると、次のような違いがありました。

長男(8歳)次男(6歳)三男(3歳)
主な症状40度の発熱、のどの痛み、嘔吐1回、発疹、体のだるさ39度台の発熱、のどの痛み、嘔吐1回、かゆみを伴う発疹39度台の発熱、繰り返す嘔吐、少量の下痢、かゆみを伴う発疹
特に目立ったこと食事が摂れず解熱剤を使用発疹が顔にも広がった強い吐き気で水分補給に注力
症状が落ち着くまで
(抗生剤開始後)
発症2日後
(服用開始1日後)
発症4日後
(服用開始0日後)
発症3日後
(服用開始1日後)

症状別ホームケア

ここでは、症状ごとの基本的なケアを紹介します。
発熱や嘔吐について詳しく知りたい方は、それぞれの章の最後にある関連記事も参考にしてください。

発熱

40度近くの高熱になることも珍しくありません。
熱の高さだけでなく、顔色や機嫌、水分が摂れているかなど、全身の様子も観察しましょう。
つらそうなときは、衣類や室温を調整し、処方されている場合は解熱剤の使用を検討します。

🏠我が家の体験談

3人とも、日中は一時的に37〜38度台に下がることもありましたが、夕方頃から再度39度台まで上がるの繰り返しでした。
長男は発症翌日に40度まで熱が上がり、ぐったりして食事も摂れなかったため、処方されていた解熱剤(カロナール)を使用しました。
次男と三男も39度台まで上がりましたが、次男は食事が摂れていたこと、三男は吐き気が強く水分も少しずつしか摂れなかったこともあり、解熱剤は使わずに様子をみました。

発熱したときの体の冷やし方や解熱剤使用の目安などは、こちらの記事で解説しています。

のどの痛み

溶連菌の「のどの痛み」は、つばを飲み込むのもつらいほど激しいのが特徴です。
のどの奥が真っ赤に腫れたり、舌にぶつぶつができる「いちご舌」が見られることがあります。
お子さんが嫌がらずに口を開けてくれる場合は、のどの赤みや舌を観察してみましょう。

お家でのケア

  • 部屋を加湿して、のどがの乾燥を防ぐ
  • 熱いもの、酸味や辛みの強いもの、かたい食べ物は避ける
    冷ましたうどん、豆腐、ゼリーなどのど越しの良いものを選びましょう。
看護師
看護師

子どもがのどの痛みを訴えたときは、口の中を観察してみましょう。
スマートフォンのライトを使うと、のどの奥の方が少し見えやすくなりますよ。
ただし、生後6〜9ヶ月頃までは扁桃が見えにくいため、無理に奥まで見ようとする必要はありません。お子さんが嫌がって口を開けてくれないときは、決して焦らず様子をみましょう。

🏠我が家の体験談

長男(8歳)と次男(6歳)は、発熱より先に「のどが痛い」と訴えました。
口の中を確認すると、どちらものどの奥が真っ赤に腫れていました。
三男(3歳)は自分から訴えませんでしたが、受診時に医師からのどの赤みを指摘されました。

吐き気・嘔吐などのお腹の症状

子どもの場合、吐き気による食欲不振や嘔吐、腹痛、下痢が現れるケースもあります。
特に、食事や水分が十分に摂れない場合は、脱水低血糖に注意が必要です。

看護師
看護師

🏠我が家の体験談

三男は吐き気が強く、数回嘔吐。発症翌日まで水分しか摂れず、少量の下痢もありました。
脱水やエネルギー不足を防ぐため、日中はもちろん、夜間も目を覚ましたタイミングで1〜2回スポーツドリンクやリンゴジュースをこまめに飲ませていました。

嘔吐したときの水分補給や受診の目安は、こちらの記事をご覧ください。

発疹ほっしん

お腹や背中、手足に細かい赤い発疹が出ることあります。
サンドペーペーのように、ざらざらしているのが特徴で、かゆみの有無や発疹の出方や広がる範囲には個人差があります。
発症してから約1週間後の回復期に入ると、指先などの皮がポロポロむけることがあります。
これは基本的には痛みや不快感は伴わないため、過度に心配する必要はありません。

お家でのケア

  • 冷やす
    体が温まると、かゆみが増します
    冷たいタオルや、保冷剤をタオルで包んで冷やしてあげましょう。
    お風呂は38度程度のぬるま湯でサッと済ませましょう。
  • 爪を切る
    かきむしると手から菌が広がり、「とびひ(伝染性膿痂疹でんせんせいのうかしん)」になるリスクがあります。
    爪は短く切り、可能な限り手を洗うようにしましょう。
  • 塗り薬は清潔な手で
    薬を塗る前には、大人の手も石けんでしっかり洗いましょう
    ただし、自己判断で薬を塗るのはやめましょう。病院で相談し、必要に応じて処方してもらいましょう。

🏠我が家の体験談

3人とも発症翌日に、お腹にかゆみを伴う赤い発疹が現れました。発疹は日に日に広がり、手先や足先にも及びました。
なかでも次男は症状が強く、顔にも発疹が広がり、眠れないほどかゆかったようです。
病院で処方されたかゆみ止めを飲み、暑い日は汗をかきすぎないよう薄着を心がけました。服の素材は、通気性の良い綿がおすすめです。

【受診・検査】小児科でのリアルな流れ

受診したタイミング

のどの痛みや高熱、発疹があり、地域でも溶連菌が流行していたため受診しました。

受診した時期補足
長男発症翌日6月上旬
次男発症4日目7月末(発症が3連休前だったため受診が遅れた)
三男発症翌日次男の発症翌日に症状が出た

溶連菌の検査

のどの奥を綿棒でこする「迅速検査(約5分で判明)」を行います。
綿棒をのどの奥まで入れるため、「オエッ」とえずくことがあります。手を握ってあげたり、声をかけてあげてくださいね。

🏠我が家の体験談

長男には咳もあったため、私は溶連菌ではないのかもしれないと思っていました。しかし、周囲で溶連菌が流行していたこともあり、医師から検査を提案されました。
実際に検査を受けると陽性だったため、「咳があるから溶連菌ではない」とは限らないのだと感じました。

子どもの検査をする・しないの判断については、こちらの記事で詳しく解説しています。

抗菌薬は医師の指示通り飲みきろう

溶連菌感染症では、処方された抗菌薬を最後まで飲み切ることが大切です。

なぜ最後まで飲み切るの?

抗菌薬を飲み始めて症状が良くなっても、体の中に溶連菌が残っていることがあります。
自己判断で途中でやめると、次のようなリスクがあります。

  • 症状が再び現れる
  • リウマチ熱などの合併症を防ぐ効果が十分に得られない

そのため、症状が良くなっても自己判断で中止せず、医師から指示された期間は飲み切りましょう

登園・登校はいつから?

看護師
看護師

一般的には、抗菌薬を飲み始めて24時間以上経ち、発熱がなく、全身状態が良ければ登園・登校が可能とされています。

薬の上手な飲ませ方

抗菌薬の中には、苦味が強かったり、一回量が多かったりするものがあります。
数日間飲み続ける必要があるため、親子ともにできるだけ負担が減らせるよう、飲ませ方のポイントを押さえておきましょう。

薬は少量に混ぜ、飲む直前に準備しましょう

粉薬の中には、苦味を感じにくくするための工夫がしてあるものがあります。
ジュースやアイスなどに混ぜて長時間おくと、薬によっては苦味が強くなることもあるため、混ぜる場合は飲む直前にしましょう

何かに溶かしたり混ぜたりする場合は、小さじ1程度の少量にとどめましょう。
混ぜる量が多いと、すべて飲み切るのが難しくなります。

薬によっては、スポーツ飲料やオレンジジュース、ヨーグルトなどの酸味のあるものと混ぜると苦味が強くなるものもあります。

看護師
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はるより
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🏠我が家の体験談

【処方内容】
長男:アモキシシリン 1日3回、10日分
次男・三男:ケフレックス 1日2回、7日分 
受診した医療機関や処方内容が異なるため、服用回数や日数にも違いがありました。

三男は、小さじ1程度の少量のリンゴジュースに薬を溶かして飲ませました。
長男と次男は、薬の必要性を説明したところ、嫌がりながらも毎日欠かさず飲んでくれました。

保育園などで日中の服用が難しい場合は、自己判断で回数を変えず、受診時に医師に相談してみましょう。

薬の飲ませ方やポイントについてはこちらの記事で紹介しています。

こんなときはもう一度病院へ!再受診の目安

  • 発症から2日ほど経っても発熱が続く
  • のどの痛みが強く、水分が十分にとれない
  • 発疹がどんどん広がる

1〜4週間後に、「おしっこが少ない」「おしっこが赤い(血尿)」「顔やまぶたがむくむ」などの症状がみられる場合は、急性糸球体腎炎を疑い、早めに受診しましょう。

まとめ

溶連菌感染症は、強いのどの痛みだけでなく、発熱や発疹、吐き気・嘔吐、腹痛など、さまざまな症状がみられます。
我が家の3人も、同じ溶連菌感染症でありながら、目立つ症状や回復までの経過はそれぞれ違いました。

溶連菌が疑われる場合は、症状だけで判断せず、必要に応じて医療機関で検査を受けることが大切です。
診断されたら、症状が良くなっても抗菌薬を自己判断で中止せず、医師から指示された期間しっかり飲み切りましょう。

家庭では、水分補給やのどのケア、発疹への対応など、お子さんの症状に合わせて無理なく過ごせるようサポートしてあげてください。

この記事は、我が家の看病の体験談と公的なガイドラインをまとめたものです。
子どもの症状には個人差がありますので、少しでも不安な場合は自己判断せず、必ず小児科を受診するか、子ども医療電話相談(#8000)に相談してください。

【参考資料】

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